野球のWBCのルールに関する話です。

WBC1次リーグの順位は、勝敗数が同じ場合には得失点差できまります。そのため、A組の最終戦の台湾対韓国の試合では、韓国は台湾に6点差で勝たないと第2ラウンドに進めないという状況に追い込まれています。

台湾対韓国の試合は、台湾が先攻で韓国が後攻です。9回表終了時点で後攻のチームが勝っていれば、9回裏は行われずに試合が終了するので、韓国は8回裏終了時点で6点差をつけておく必要があります。

これ、1点差や2点差で状況が変わるとしたらちょっと面白いことになります。
ちょっとシミュレーションしてみます。


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A組最終戦台湾対韓国は、
・台湾が韓国に勝利した場合→台湾が第2ラウンド進出
・台湾が韓国に1点差で敗れた場合→台湾が第2ラウンド進出
・台湾が韓国に2点差以上で敗れた場合→韓国が第2ラウンド進出
という状況で開始された。

先攻が台湾、後攻が韓国である。
試合は8回裏終了時点で韓国が2-0で台湾をリードしていた。
このまま試合終了を迎えれば、韓国が第2ラウンド進出だ。

しかし、台湾は9回表に意地を見せる。韓国の投手を攻略して1点をもぎとったのだ。あと1点取れば同点。イケイケムードの台湾。しかし・・・・・・

台湾監督「このまま1点差で負けたら、台湾が第2ラウンドに進出できる。しかし、下手にここで同点にしてみろ。9回裏にサヨナラツーランやスリーランを浴びてしまうと、2点差以上で負けてしまうではないか。それなら韓国に攻撃の機会を与えないように、ここで1点差負けを確定させた方が良い。みんな、わざとアウトになるんだ!!!!」

韓国監督「ここから2点差で勝つためには、9回裏にサヨナラツーラン以上のホームランを打つしかない。そのためには、9回表を後攻の韓国が勝っている状況で終わらせたらダメだ。みんな、わざと台湾に1点取らせるんだ!!!!!」


その後、9回表は守備側の韓国が台湾に1点取らせることに成功。
2-2の同点で9回裏を迎えた。


9回裏は韓国攻撃陣が奮起し、無死満塁のチャンスを作る。
ここで韓国の4番バッターがセンター前にクリーンヒット!しかし、4番バッターは1塁に走ることなくベンチに戻ってしまう。

韓国の4番バッター「サヨナラヒットじゃ1点しか入らないからダメだ。ホームランを打って2点以上を入れないと」

韓国の4番バッターは、プレーを放棄したためにアウトを宣告された。
一死満塁で韓国の5番バッターが打席に立とうとする。
ここで、台湾ベンチが動く。

台湾監督「敬遠だ。押し出しのフォアボールなら確実に1点しか入らない」

韓国は台湾の敬遠策の前に、なすすべなく1点を取らされてしまった。

試合終了。韓国が3-2で台湾を下した。
この結果、台湾の第2ラウンド進出が決まった。


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現行のWBCのルールだと、こういう不可思議なことが起こる可能性があると思うのですが。

ちなみに、タイトルのワンナウツというのは、とある野球漫画(アニメ化もされた)のタイトルです。その中で、攻撃側がわざとアウトになろうとするストーリーがあったので、こういうタイトルにしてみました。



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