JASRAC:「包括契約」独禁法違反の恐れ 東京高裁(毎日新聞)
2013年11月2日 公正取引委員会 コメント (2)
JASRACの活動が独占禁止法違反であるとする判決が出ています。
この判決の中では、テレビ局などとの間で締結していた、一定額を支払えばJASRACの管理する音楽を使い放題になるという契約が、独占禁止法の私的独占に該当するとされたようです。
JASRACとの間でこのような契約を締結できれば、テレビ局としては音楽素材には困らないのでしょう。
この判決が考える健全な競争が生じている状態というのは、「テレビ局が使いたいと考えた音楽を管理している団体ごとに、音楽の使用契約が締結されている状態」ということになるのでしょう。今回の訴訟で原告となっているイーライセンス社も、そのような状況が生じることを望んでいると思われます。
確かに、このような状態が生じれば、音楽業界で健全な競争が行われているといえます。しかし、そう上手くいくでしょうか。
現状では、JASRACが圧倒的なシェアをもち、(記事には書いてないですが)管理する音楽数も圧倒的に多いのでしょう。そうすると、やはりテレビ局としては、新規参入事業者と音楽の使用契約を締結することなく、JASRACのみを相手にすることになる可能性が高いです。
この判決により、新規の事業者も参入しやすくなるとは思います。しかし、シェアが大きいのだからJASRACはまだまだ強い影響力をもっている。
一般的に、シェアが大きければ独占禁止法が想定している健全な競争は生じにくくなるとされています。音楽業界で健全な競争を生じさせるためには、もう少し踏み込んだ措置が必要になるかもしれません。
この判決の中では、テレビ局などとの間で締結していた、一定額を支払えばJASRACの管理する音楽を使い放題になるという契約が、独占禁止法の私的独占に該当するとされたようです。
JASRACとの間でこのような契約を締結できれば、テレビ局としては音楽素材には困らないのでしょう。
この判決が考える健全な競争が生じている状態というのは、「テレビ局が使いたいと考えた音楽を管理している団体ごとに、音楽の使用契約が締結されている状態」ということになるのでしょう。今回の訴訟で原告となっているイーライセンス社も、そのような状況が生じることを望んでいると思われます。
確かに、このような状態が生じれば、音楽業界で健全な競争が行われているといえます。しかし、そう上手くいくでしょうか。
現状では、JASRACが圧倒的なシェアをもち、(記事には書いてないですが)管理する音楽数も圧倒的に多いのでしょう。そうすると、やはりテレビ局としては、新規参入事業者と音楽の使用契約を締結することなく、JASRACのみを相手にすることになる可能性が高いです。
この判決により、新規の事業者も参入しやすくなるとは思います。しかし、シェアが大きいのだからJASRACはまだまだ強い影響力をもっている。
一般的に、シェアが大きければ独占禁止法が想定している健全な競争は生じにくくなるとされています。音楽業界で健全な競争を生じさせるためには、もう少し踏み込んだ措置が必要になるかもしれません。
コメント
たぶんこの事件を担当した高裁判事たちも、
「音楽業界で健全な競争を生じさせる必要がある」と判断したのでしょう。
JASRACと公取は、この判決を不服として最高裁に上告する方針らしいです。
この事件について最高裁がどう判断するか、これも大いに注目に値します。
まだこの判決文は直接目にしていません。
しかし、判例雑誌には必ず載るでしょう。
知的財産法は私の専門外ですが、この判決文だけは直接読みたくなってきました。
公正取引委員会の審決で一度は独占禁止法違反ではないと認定された事件ですからね。
これが覆されて独禁法違反が認定されるとは珍しいです。loving-c.さんのおっしゃる通り、最高裁の判決は注目に値すると思います。