STAP細胞や小保方さんに関するニュースが頻繁に報道されています。

この問題はまだ裁判所に持ち込まれてはいません。しかし、裁判所はこの問題を裁くことができるのでしょうか。

司法権・裁判所が何ができるのかというのは、宗教に関することについては明確な理論があります。宗教問題が論点となっている事件については、司法権・裁判所は関与しないとされているのです。

宗教問題が論点となっているというのは、たとえば「悟りを開いたか」ということが議論となっていることをいいます。その人が悟りを開いているかどうかなんて、裁判官が判断できるわけないですから。

ただし、手続的な事項など裁判所が判断できる事項については、裁判所が介入するともされています。たとえば、「教祖は多数決で決める」という教団の規則がある場合に、ちゃんと選挙が行われたかどうかの判断は裁判官でも可能です。なので、選挙が行われたかどうかといったことが論点となっているならば、裁判所が介入してきます。

そして、この司法と宗教界との間の考え方は、司法と科学界との間にも当てはめることができます。もちろん、小保方さんやSTAP細胞の問題にも。

STAP細胞の存在そのものが論点になるならば、裁判官が判断することはできません。専門家の科学者の間でも見解が分かれている問題ですから、司法権が介入する余地はないでしょう。

逆に、論文が適正なプロセスを経て作られているかどうかという点は、裁判官も判断できます。論文作成のプロセスに論点があるなら、司法権が関与できるのです。

そして、STAP問題に関するニュースをみてると、論文作成のプロセスばかりが問題になっているような気がするんですよね。誤った画像を掲載したんじゃないかとか、それが悪意だったかどうかとか。

というわけで、結論としては、STAP問題に裁判所は積極的に関与できるのではないかと思います。


コメント

loving-c.
loving-c.
2014年6月18日23:52

私もそう思います。それから、小保方さんはきっと理研を懲戒解雇されるでしょうが、
この懲戒解雇の当否や手続についても裁判所は関与できると思います。

かわず
2014年6月19日7:40

loving-c.さん
科学の専門的なことが問題になってないですよね。いずれは裁判所が出てくる事件に発展する可能性は高いと思います。

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