http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140725-00000084-san-soci

裁判員裁判で判断された量刑が重すぎるとして、最高裁はこの判決を破棄しました。

確かに、他の類似の事件と比べて、この事件で下される量刑が重くなるというのは問題です。似たような事件なら、刑罰も同じくらいにしなければならないというのはその通りでしょう。

しかし、そもそも裁判員裁判が導入された理由の一つに、「職業裁判官の判断だけでなく、一般市民の感覚も取り入れた裁判を行う」というものがあったはず。
確かに、今回の裁判員裁判で決められた量刑は非常に重いものだったかもしれませんが、それは一般市民の感覚を取り入れたものだからこそだとも言えます。

裁判員裁判の趣旨と他の類似の事件との公平性を両立させるというなら、今回の裁判員裁判の判決の基準を他の裁判でも適用するというくらいの姿勢が必要なのではないでしょうか。

そもそも、裁判員裁判では職業裁判官が判断する事件に比べて量刑が重くなるというのは予測できたことです。それを今さら問題視するのはいかがなものかと思います。

市民の「直感」を訴訟に取り入れるために始まった裁判員裁判、今回はその市民の直感に最高裁が「NO」を突き付けたわけです。裁判員裁判の制度そのものが揺らいでいると言えるのではないでしょうか。


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